注)分院開設をご検討されている医療法人さまが、大まかに手続きの流れをイメージできるように解説しています。

専門的な用語や詳細部分は省いて簡単に解説しています。

「専門的なことを詳しく知りたい!」といった方にはもの足りないかもしれません。

医療法人が病床のない分院を新たに作るケースについて解説します。

有床診療所の開設、現存のクリニックを買収して医療法人の分院にするケースなどは該当しません。

また、大前提として分院は医療法人でしか作れません。

個人クリニックで分院開設をお考えの場合には、まず医療法人化が必要になります。

個人クリニックを医療法人にしたらどうなるか

クリニックが医療法人になるまでの期間とスケジュール

 

分院開設手続きの流れ

分院開設手続きの流れは大まかに以下の通りになります。

実務上、前後して手続きをするものもあります。

また、ざっくりとイメージしていただきたいので、一部手続き ・ 解説を省略しております。

  1. 事前準備
  2. 定款変更認可申請
  3. 登記
  4. 役員変更届
  5. 保健所
  6. 厚生局
  7. 公費負担

 

1.事前準備

医療法人が分院を開設するためには、「 定款変更認可申請 」 という手続きが必要になります。

この申請前に事前審査があるのですが、その時にどのような内容で分院を作るのか書類を提出します。

その時までに必要な準備としては主に次の4つになります。

  1. 場所と内装(図面) ⇒ 土地・建物を借りる場合は賃貸借契約書(案)が必要です。
  2. 資金はどうするか ⇒ 借入れる場合は金銭消費貸借契約書や返済予定表などが必要です。
  3. 内装工事や機器の見積り
  4. 分院の管理者(院長)を誰にするか

他にも決めることや必要書類はありますが、時間がかかる部分は主にこの4つです。

 

2.定款変更認可申請

必要書類をそろえたら、事前審査用の書類を作成して役所へ持ち込みます。

役所の審査などを経てOKがでたら本申請。

ハンコを押して申請します。

事前審査用の書類提出から認可が下りるまでの期間は2か月くらいとアナウンスしている役所が多いです。

また、申請の内容、時期、管轄の役所によって期間は異なります。

都道府県が別の場所に分院を開設する場合( 通称:広域医療法人 )には、管轄の役所を変えるケースがあります。

その場合には通常よりも2~3週間ほど余分に時間がかかることもあります。

注)広域医療法人でも管轄の役所が変わらない場合もあります。また管轄が変わるといっても役所間の話なので、基本的には通常の分院開設と何も変わりません。

 

3.登記

定款変更の認可が下りたら登記をします。

登記事項証明書に分院の名称と住所が記載されるようになります。

登記が終わったら役所へ 「 登記事項届 」 を提出します。

※届出書類の正式名称は役所により異なります。

 

4.役員変更届

分院の管理者は医療法人の理事になります。

そういう訳で、分院の管理者になる先生がもともと理事でいらっしゃる場合は不要です。

今まで理事でなかった先生が管理者に就任する場合には、この役員変更届が必要です。

 

5.保健所

医療法人設立の時と同じように、保健所に開設許可申請を出します。

開設許可が下りて分院が開院したら10日以内に開設届を提出します。

分院が自費診療のみの場合はここまでの手続きで終了です。

 

6.厚生局

分院で保険診療をする場合には、厚生局の手続きが必要になります。

新規の開設なので、分院が開設してから1か月間は保険診療ができません。

ですので、実際にクリニックをオープンするのは開設日から1か月後になります。

医療法人設立の時には保険診療までのタイムラグはありませんでしたよね。

新しく分院を開設した場合には保険診療まで1か月のタイムラグが発生するのでご注意ください。

また、施設基準を取る場合にはその手続きも必要です。

 

7.公費負担

分院で生保や労災など公費負担を取り扱う場合にはその手続きも必要です。

 

以上、かなり簡単に分院の作り方を解説しました。

定款変更以降は医療法人設立時と似ています。

( 実務上は異なる部分もありますが、イメージとしては似ています )

また一部省略している手続きもありますが、おおまかな流れとしてはこのような感じになります。

 

※医療法人さまによって状況は異なります。

実際にご相談を受け資料を拝見すると、この解説のようにすんなりといかないケースも多いです。

( というより、何かあるケースの方が多いです )

ご相談のみの段階であれば、分院を作ることを取りやめたり、延期したりといった選択肢もあります。

しかし、すでに場所や機材の購入など契約を結んだ後に何か発覚してしまったら損失がでてしまう可能性があります。

まずは早めのご相談をお勧めします。

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