医療法人設立&法人化後にかかる費用(個人院との比較)
個人院を医療法人化したらどのような費用が増えるのでしょうか。
節税対策を目的として法人化したもののトータルで赤字に…
そんなことがないように、おおよその費用の目安を参考にしてください。
法人設立の時にかかる一時的な費用と、法人化後にコンスタントにかかる費用、この2つにわけて説明します。
1.医療法人設立時にかかる費用
まず、医療法人をつくる時に一時的にかかる費用についてみていきましょう。
次のような費用が想定されます。
・士業への報酬
医療法人設立の手続きをご自身でされる院長先生は稀有でしょう。
医療法人設立認可申請については行政書士へ、法人の登記は司法書士へ依頼することになります。
その際の士業への報酬(依頼料)が発生します。
金額はどこまで依頼するかにもよりますので、まちまちです。
設立のみ依頼するのか、保健所や厚生局などの手続きも依頼するのか。
参考までに、弊所ではすべて手続きを代行した場合の報酬額は1,100,000円(税込)です。
※上記金額は一人医師医療法人を設立&法人化する一般的な内容を想定しています。イレギュラーなケースでは別途お見積りいたします。
・保健所への開設許可申請料など
医療法人を設立したら、診療所の名義を個人⇒医療法人へ変えます。
個人院を開院するときと異なり、医療法人が開院する時には開設届の前に許可申請が必要です。
その許可申請の時に保健所へ申請料が発生します。
1院あたりの料金ですので、設立の時だけではなく分院を開設する時にもその都度発生します。
申請手数料は無床診療所で2万円ほど。(保健所により異なる)
有床診療所や病院はもっとかかります。
エックス線がある場合は測定が必要なのでその分の費用もかかります。
・その他もろもろ
個人院から医療法人に変わると、当然発生する費用があります。
法人印作成料金、看板に法人名を入れる、院長先生の名刺…
これら以外にもホームページの修正が有料であったりなど、名称変更にともなう費用が発生します。
2.法人化後にコンスタントにかかる費用
1.では医療法人を設立する時に一時的に発生する費用を説明しました。
それ以外にも法人化後にはコンスタントにかかる費用があります。
では、個人院と比べて法人化したらどのような費用が増えていくのでしょうか。
ここでは特に何もしなくても、法人化しただけで地味に増える費用について紹介します。
・税理士の顧問料UP
今、税理士と顧問契約をしている場合には、法人化したら顧問料はまずあがります。
個人の確定申告→法人の決算書になるので、報酬が同じままということはありえません。
・毎年の登記・決算届など
医療法人になったら毎年必ず登記をすることになります。
あわせて役所へ決算届の提出、2年に1度は役員変更届を提出します。
( 参考:医療法人が毎年決算後に必要な手続き ~まとめ~ )
ほとんどの医療法人は士業へ依頼するので、当然その報酬がかかります。
・社会保険料
医療法人化したら社会保険への加入が義務付けられます。
その分の費用が増えます。
また、手続きが煩雑になるので、法人化に伴い社労士と契約するところも多いです。
社労士と契約すれば、当然顧問料がかかります。
3.その他の費用について
医療法人になったら、何かあるごとに役所の許可や届出が必要になります。
分院開設、移転、附帯業務追加、役員変更など…
※上記リンクは定款変更のみの記載になります。
これらの手続きは一般的に士業へ依頼する医療法人が多いです。
もちろん依頼すればその報酬が発生します。
医療法人設立のときにかかる費用については関心をもたれる方も多いのではないでしょうか。
それ以外にも法人化しただけでコンスタントにかかる費用があります。
法人化をご検討される際には、見逃しがちなコストも考慮してトータルでシミュレーションしてください。
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