注)個人院の院長先生が、法人化する場合をざっくりとイメージできるように解説しています。

専門的な用語や詳細部分は省いて簡単に解説しています。

「専門的なことを詳しく知りたい!」といった方にはもの足りないかもしれません。

 

個人クリニックが法人化するって?

「医療法人化」といってもなんだかピンとこないかもしれません。

「医療法人」という組織を設立してその法人がクリニックを運営することをいいます。

具体的には、クリニックの開設者が 院長先生 ⇒ 医療法人 へ変わります。

では、実際にどう変わるかというと。

個人クリニックでは院長先生がクリニックのオーナーであり管理者です。

院長先生がクリニックの方針(移転する、廃止するなど)を決定し、かつ診察など日々の業務もこなします。

それが法人化すると医療法人の社員(オーナー)が医療法人の方針を決定し、役員が医療法人やクリニックの業務をこなします。

大まかなイメージですと、医療法人の社員 ≒ 株式会社の株主(社員) になります。

注)医療法人の場合は株式会社と違って配当はありません。

役員は理事と監事からなりますが、株式会社でイメージすると

理事長 ≒ 代表取締役

理 事 ≒ 専務、常務、取締役など

監 事 ≒ 監事

みたいな感じです。

もちろん社員と役員を兼ねることもできます。

一人医師法人(医師が3名未満の医療法人)などはそうですよね。

院長先生が社員(オーナー)であり理事長、管理者を兼ねても大丈夫です。

逆に、個人クリニックと違って「雇われ理事長」「雇われ院長」を置くことができるようにもなります。

株式会社でも「雇われ社長」「雇われ取締役」がいるような感じをイメージしていただければと思います。

 

医療法人の種類(類型)

医療法人を設立する、といってもさまざまな種類(類型)があります。

一般的に個人クリニックが法人化する場合は「持分なし」「基金拠出型」「社団」になります。

3つの中から選ぶわけではないのでご注意ください。

この3つの要件がそろった医療法人になります。

以下、それぞれ簡単に説明します。

 

持分なし

このサイトをご覧になっているクリニックさまが法人化する場合は、すべて「持分なし医療法人」になります。

「持分あり医療法人」は現在は作れません。

で、この「持分なし」とは何か。

株式会社と異なり、医療法人は一人一人の社員(オーナー)が株式を持ってはいません。

また、医療法人の財産の割り当てもありません。

社員(オーナー)にもかかわらず、医療法人の財産は社員(オーナー)のものではないということです。

ですので、社員を辞める(退社する)ときには株を売ったり払い戻しでお金を受け取る、といったことはできません。

医療法人化したら相続税対策になる、というのはこの部分が関係してきます。

院長先生がお亡くなりになっても

医療法人の財産 ≠ 院長先生の財産

ですので、医療法人の財産部分については奥さまやお子さまに相続税がかかりません。

ただし、医療法人が解散するときも残った財産は社員(オーナー)のものにはなりません。

清算した後に余った財産は国や地方公共団体のものになります。

実際には役員報酬や退職金などで上手く調整していることが多いです。

 

基金拠出型

「基金拠出型」とは医療法人を設立する時の資金(≒資本金)についの制度です。

設立したばかりの医療法人には運転資金が必要ですよね。

一般的に個人クリニックの未収金を当てます。

個人クリニックの未収金は院長先生のお金ですよね。

で、このお金は戻ってきます。

株式会社と違って、この「基金拠出型」は出資するのではなく「お金を貸す」という制度です。

ただし、利息は付きません。

また、いつでも返してもらえるわけでもありません。

設立時に返還の時期を決めるのですが、だいたい数年後です。

決めた時期以降で法人に利益がでていれば医療法人から院長先生へお金が戻ってきます。

 

社団

法人名は「医療法人社団〇〇」になります。

「社団」以外には「財団」があります。

「財団」は設立時の資産が寄付になります。

この「財団」は、現在はほとんど設立されていません。

対して「社団」は設立時の資産が拠出になります。

一般的な個人クリニックの場合は、上記で解説した「基金拠出型」になります。

ですので、この違いはあまり難しく考えず「社団になるんだ」と思っていただければ大丈夫です。

 

 

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